優良児童回想録

おにぎりはツナマヨ

染まるよ〜

 

 

私という人間は昔から恋人の影響を受けやすい。

ファッションとヒップホップとロックバンドが大好きな男の子と交際してたときは、その子が使ってたLINEミュージックのアプリを真似してとってヒップホップと苦手なロックをたくさん聴いた。プレイリストを交換して、たくさんの音楽を教えてもらった。その男の子が好きそうなブランドの洋服をお金を貯めて買った。それから、音大に通ってる男の子と交際してたときはクラシックを毎日聴いたりピアノの練習を再開したりした。あとは、RADWIMPSの歌詞をノートに書いて、これを君に当てはめて聴いてるよって言ってくれた子を思い出しながらその曲を未だに聴いたりもする。

きっとこれから、どんな趣味をもつ人を好きになっても、その人の好きなものを好きになるんだろう。恋に恋してるんじゃない。これは、不可抗力。

 

服装も、髪型も、お化粧も、全部その人が褒めてくれたものにしたい。それは、わたしの暗くてベトベトネガティブなこころと、すきなひとにまるごと染まることができるという若さを全身で纏っていれるちっぽけな幸福感。そんなもの。あと、そうすることで相手の目を真っ直ぐに見れるね。これはデカいぞ!

 

そうやって昔の男の子の面影を積んで積んで今の自分が出来ていると考えるととてつもなく自分が愛おしい。でも、でも、染まってばかりで、受け入れてばかりで、私は相手になにも残していないな、ああ。

 

ああ。