優良児童回想録

おにぎりはツナマヨ

松川くん(仮名)のはなし

 

高校2年生のとき付き合ってた男の子は今思えば面白い人だった。目付きが悪くて真っ白。しかしそれは全然どうでもよくて、本当の印象は、明るいデブ。よく喋るやつ。如何にもヒップホップが好きそう。アメ村にいてそう。飲み会では重宝されそう。今述べたのはたぶんぜんぶ事実。

 

これを書こうと思ったきっかけが私の友達で松川くんと幼なじみでもある同級生のギャルが定期的に松川くんがインスタにあげている写真を送ってくること。おととい最新動画が送られてきてすごく気持ち悪くて笑いが止まらなかった。久しぶりに松川くんのことを思い出してエモい気持ちに……なることはなく不思議にカラッとした気持ちをかんじた。

 

松川くんは明るくて多分グループに1人いる分にはたぶん?面白くて?一緒にいるとき私は彼の笑いの押し付けにうんざりしたこともあったが……まあ友達は多かったと思う。そんな松川くんは2人になるとただの根暗だった。劣等感。将来への不安。後悔(主にうんちが原因で学校をやめたこと)。

あと性的にこじらせていたので、そういう部分では私は少し認めていた。す・こ・し

 

そんな松川くんとの思い出の場所はモスバーガー。さようならしたときもそこだった。今思えば私は彼のことが全然好きじゃなかったように思う。最初に接吻したとき幸福感に包まれている松川くんとは裏腹に「なんか違う、大きな間違いを犯してしまったかもしれない」と焦ったことは一生忘れないだろう

 

松川くんは「バンドで食っていく」という夢を語っていた。様子を見る限り今はバンドを組んでとても充実したヒビを送っているようだ。

私は交際していたとき彼を何度も悪意を持って傷つけたし、彼は悪意なく私を傷つけた。全部ニセモノのようで全部ホンモノのようだった。こういうことを言っておけば大抵それっぽくなる。これにてドロン💣